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Incase Tracks 徹底解剖

2024年の新シリーズとして登場したIncase Tracks。その初弾モデルである「Tracks Backpack 25L」と「Tracks Backpack 18L」を対象に、使われている素材やポケットの構造、背負い心地といった性能を検証。Tracksシリーズが追い求めるスタイルを明らかにする。

2024年最新シリーズのTracksとは?

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Tracksが掲げるテーマは、"All roads travelled. -どの道も、これひとつで"。ヘビーデューティな素材の採用や、使い勝手の優れた収納構造や仕様、スタイルを問わない洗練されたデザイン性により、シチュエーションやスタイルを気にすることなく使えるシリーズであることを目指している。

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それはつまり、毎日の仕事や学校はもちろん、ワーケーションや旅行、屋外フィールドなど、あらゆる状況でも活躍できるマルチパーパスなバッグであるということ。オンとオフ、日常と非日常といった境界線があいまいになりつつある今、Tracksはすべてをシームレスにつなげることで時代の要請に応えようとしている。
今回はシリーズ第一弾モデルとして発売された「Tracks Backpack 25L」と「Tracks Backpack 18L」を対象に、どのようにしてマルチパーパスな機能を実現しているのかを検証する。

Tracksの特徴を理解するための3つのヒント

コーデュラバリスティックナイロンによるタフネス

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Incaseはユーザーの大切なツールを守るキャリングソリューションを提供するため、本体生地には特に注力してきたブランドだ。優れた耐久性や耐水性を誇る500デニールコーデュラナイロンであったり、ときにはオリジナルの素材も開発したりと、堅牢さと軽量性を追い求めてきた。
今回のTracksでは、1,680デニールのコーデュラバリスティックナイロンという最高クラスにタフな生地を採用している。

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コーデュラバリスティックナイロンは格段に優れた耐久性を誇り、「防弾チョッキにも使われている」という逸話で有名な素材だ。引き裂きや摩耗に強く、街の雑踏を通り抜けるときや枝葉が鬱蒼と伸びた森林を通り抜けるとき、荒れた岩肌の上にバッグを置いたときなど、生地に与えるダメージを最小限に留めてくれる。もちろんタフであることは、長期にわたって使用できることにもつながる。
糸の太さは比較的太めの1,680デニールで、緻密に織り上げられた生地表面は見た目にもたくましい印象を受ける。引き締まったブラックカラーにほどよい光沢も放たれ、質感の点でも使用するシーンを選ばない。

縦ジップ開閉式コンパートメントをはじめとする充実の収納性

Tracksがマルチパーパスなバックだと証明できるポイントは、多彩な収納構造にある。仕事道具、旅行ツール、アウトドアギア……シチュエーションによって形状も大きさも異なる荷物をスマートに収納できるよう、数多くのポケットが用意されているからだ。

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特筆すべきなのが、フロントに設置された縦ジップ開閉式コンパートメントの存在だ。容量を大きく確保し、さらにIncaseではあまり例のない縦ジップを採用したことが特徴だ。
コンパートメントの幅と高さはバッグ本体と同等で、ほどよい奥行きも確保。多くの荷物を入れられるだけでなく、ある程度の嵩があるツールも収納できるのが利点だ。たとえば肌寒くなったときに羽織る軽アウターや替えのシャツ、降雨時に使うレインウエア、パンケーキレンズを装着した一眼カメラなども収納できる。さらに高さ方向に配置された縦ジップは開口部が大きいため、立体的な荷物も出し入れしやすく、行動中でもサッと取り出すことができる。

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さらには2つの内ポケットも装備。ハンドクリームや絆創膏、グルーミング用品などの小物を整理しておける。

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その他にも、便利な外ポケットが用意されている。
トップパネルには、スマホやワイヤレスイヤホンの収納に適したシークレットポケットを装備。裏地全面が起毛しているため、出し入れによってガジェット表面に小キズがついてしまう事態を防げる。

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サイドパネルには、オープンタイプのポケットを装備。開口部がゴムで伸縮する仕様のため、ドリンクボトルや折りたたみ傘などポケットからはみ出る荷物を入れても、しっかりとホールドしてくれる。

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内部の収納構造も優秀だ。
サブコンパートメント内には、キーストラップやペンポケット、メッシュポケットを含むマルチファンクションポケットをレイアウト。ペンや手帳、名刺ケース、メモ帳、カギ、ケーブル、モバイルバッテリーといったツールを整理でき、必要なときにスムーズに取り出せる。

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ラップトップとタブレットが収納できるテックポケットも装備。やはりここでも起毛裏地を使用するとともに、やわらかな芯材によって適切なクッション性を確保。もはや仕事でもプライベートでも欠かせない存在となったデジタル機器を安全に持ち運べるようにしている。

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ファスナープルにもこだわりを発見した。ループをひねって取り付けることで指がひっかかりやすくなり、より少ない力で操作できるようにしている。ちょっとした工夫だが、使い勝手が向上している。

アウトドアでも活躍する背負い心地のよさと調節機能の存在

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バックパックにとって、背負い心地も重要な評価点だ。カジュアルな用途ならまだしも過酷な状況下で利用する場合、背負い心地の善し悪しはアクティビティの結果に大きな影響を与えてしまう。マルチパーパスを標榜するTracksは、その点も特に配慮されている。

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体に直接当たることになるバックパネルには、3Dパディングメッシュを採用。人間工学に基づいて開発された3D構造により、背中に適切にフィットするとともに、凹凸のある構造やメッシュ生地によって通気性も確保した。ショルダーハーネスにもクッション性に優れたメッシュ生地を使い、バッグの荷重が体全体にかかるよう設計されている。

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ショルダーハーネスにロードリフトストラップを搭載しているのも、Tracksのこだわりを感じさせる。ロードリフトストラップは、肩口に生じてしまう隙間を解消させる装置。バッグを体に密着させることで、負担感を和らげることができる。ストラップの端がバタつかないよう、余剰分を収められるようにしているのも気が利いている。

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フィット感を高めるため、チェストストラップも採用(25Lモデルのみ)。ショルダーストラップが肩からずり落ちるのを抑制し、長時間の利用でも安定して背負えるようにした。また、取り付け位置は無段階で調整できる仕様で、自分の体にあった位置に合わせられる。

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なお、ショルダーハーネスにはループが設けられており、「Transfer Earbud Case」のようなアタッチメントを装着させることも可能だ。

Tracksを構成する2つのモデル

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Tracksの共通仕様について解説してきたが、ここからは「Tracks Backpack 25L」と「Tracks Backpack 18L」の違いについて説明する。

Tracks Backpack 25L

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旅行や屋外フィールドでもガッツリ使用したいのなら、25Lモデルがいい。容量が大きい上、縦ジップ開閉式コンパートメント、サブコンパートメント、メインコンパートメント、テックコンパートメントと複数の気室に分かれているため、荷物を整理しやすい。

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特にメインコンパートメントはほぼフルオープンする構造で、奥に入った荷物にもアクセスしやすい。

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また25Lモデルに限っては、メインコンパートメントにセキュリティーループを装備。ループを越えた先にファスナープルを持ってくることでワンアクションでは開けにくくなり、「いつの間にかバッグを開けられて荷物が盗まれた……」という犯罪の抑止効果を期待できる。詳しくはこちら

Tracks Backpack 18L

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マルチパーパスの利便性とスマートなスタイルを両立したいのなら、よりコンパクトな18Lタイプがおすすめだ。

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メインコンパートメント内にテックポケットを装備。25Lのように独立した気室ではないが、ラップトップとタブレットのそれぞれのスペースを確保している。

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18Lモデルはチェストストラップが付かないが、別売の「Chest Strap」を取り付ければ背負い心地をさらに高められる。詳しくはこちら

Tracksがあれば、どこへでもいける

あらゆるシチュエーションでの利用を可能にし、シームレスなスタイルを実現するTracksシリーズ。コーデュラバリスティックナイロンによるタフネスさや優れた収納構造、快適な背負い心地によって、ユーザーのさまざまな希望を叶えていく。街や旅行先、屋外でどこまで使えるのか、ぜひ実際に試してもらいたい。

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