ビジネスパーソンが利用するうえで便利な機能が集約されたビジネスバッグ。時代が目まぐるしく変化する今、その最前線に立つビジネスパーソンの邪魔をせず、適切にサポートする働きが期待されている。では実際に、ビジネスバッグにはどのような機能や仕様が求められているのか?
ポイントを絞って明らかにしていく。
ビジネスバッグの中でもスマートなデザインが受け入れられている
年々と高まっていくカジュアル化を受け、ビジネスシーンにおいてもバックパックを活用する人は多い。しかしその一方で、いわゆるブリーフケースに代表されるビジネスバッグの使い勝手の良さは揺るがない。基本的にハンドルを手持ちするスタイルであるために、常に両手を空けていたい人には向かないものの、
・ビジネスにおける主要な荷物であるPCや書類をスマートに収められる
・移動中も荷物がバッグ内で暴れにくく、傷まない
・必要な荷物にアクセスしやすい
・ビジネスシーンにマッチする洗練されたデザイン
といった、ビジネスシーンにピッタリなメリットがあるからだ。
特に最近では、デジタルデバイスなど持ち歩くべき荷物の重量が増していることから、なるべく軽い作りでアクティブに持ち歩ける“スマートビジネスバッグ”に注目が集まっている。
ここからは、理想的なモデルを見つけるためのポイントを5つご紹介していく。
注目すべき5つのポイント
Point 1. ハンドルの作りが使い心地を左右する!
ビジネスバッグにおいて、人とバッグの主要な接点となるのがハンドルだ。着脱可能なショルダーストラップを付属したモデルもあるが、それでもバッグを取り回す際や室内に移動した後など、ハンドルの手持ちに持ち替えるシーンは少なくない。
見るべきポイントは、握り心地と本数にある。
ハンドルには、バッグと荷物の重量がすべて乗っかることになる。そのため、どのような握り心地になるかは、バッグの良し悪しを評価する上で重要だ。手で触れたときにもたらされる感触、中に入れられたクッション芯材の柔らかさなどを確かめておきたい。
また、ハンドルには1本手と2本手の2タイプが存在している。往年のダレスバッグにも採用されている1本手はシンプルで使いやすいが、ハンドルの位置がバッグの重心から外れているとバランスが悪くなることがある。さらには荷重が集中するため、縫製が不確かだと壊れやすい傾向があり、品質の確かな製品を選びたい。一方の2本手はメイン収納を開閉しやすく、重量バランスも取りやすいのがメリットだが、2本ある分、手で握らなくてはならない厚みも2倍になることに注意が必要だ。
いずれも一長一短があり、またユーザーの好みの部分も大きいので、購入前によく検討をしておきたい。
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
ハンドルタイプ | 1本手 | 2本手 | 2本手 | 2本手 |
Point 2. 自立するかしないかで取り扱いは大きく変わる
ビジネスシーンにおいて、バッグから手を離さなくてはならない状況は意外とあるものだ。初対面の相手と名刺交換する際はバッグを床に置くのがマナーだし、カフェやコワーキングスペースでPC作業を行うときもバッグを足元に置くケースは少なくない。そうしたとき、バッグそのものが自立できるかどうかは、バッグ選びの大きなポイントになる。バッグが自立できれば、立てかけられるものがない状況でも、ストレスなく床に置けるからだ。
ただ、バッグを自立させるには一定のマチ幅が必要になる。スマートさを優先してマチ幅を最小限に抑えたモデルの場合、自立性を求めることはできないので、注意したい。
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
自立 | ○ | ○ | × | × |
Point 3. PC サイズやタブレットの有無を確かめよう
ノートPCやタブレットといったデジタルデバイスは、最重要ビジネスツールだ。こうした機器の発達によってビジネスそのものの構造は大きく変化。ビジネスバッグにおいても、これらデバイスをいかに効率的に持ち運べるかで出来不出来を語られるようになった。
スマートさを追求した末、ビジネスバッグにもたらされたのがPC収納サイズの細分化だ。たとえば13インチPCを使っているのなら、同型PCが適切に入るサイズ感が理想的であり、16インチPCまで入るサイズは不必要だと考える。そのため、自分が使っているデジタルデバイスの大きさを確認し、適切に入るバッグであることを確認しておきたい。
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
PC収納 | 13” | 13” | 13” / 16” | 13” / 16” |
Point 4. 出張時にあると便利なのがキャリーオン機能
職種にもよるが、出張もビジネスパーソンの常だ。普段の仕事道具に加え、宿泊するための日用品や着替えを持っていかなくてはならない。出張時だけはバッグパックに切り替えるという人もいるかもしれないが、普段使い慣れたビジネスバッグを出張先でも使うのなら、トローリーケースをプラスするというスタイルが一般的だ。
このときビジネスバッグに付いていると便利なのが、トローリーケースへのキャリーオン機能だ。これは、ビジネスバッグの背面に専用のストラップなどを設け、そこにトローリーケースのハンドルを通すことで一緒に持ち歩けるようにする機能のこと。ただ上に置くだけではちょっとした衝撃で落ちてしまうところ、この機能があれば着実に固定でき、移動が段違いに楽になる。
それなりに出張があるというビジネスパーソンは、この機能の有無もチェックしておいてほしい。
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
キャリーオン機能 | ○ | × | ○ | × |
Point 5. スマートさを損なわせないベストな収納構造
名刺、ペン、手帳、メモ帳、パスケース、ケーブル類、カギ、財布……デジタル化によって必要な荷物が減ってきたといっても、ビジネスシーンに必要なツールはまだまだ多い。さらにカジュアルシーンよりもシビアな目線が注がれているのが、出し入れの容易さだ。たとえば移動中にクライアントから電話がかかったとき、手帳やペンを取り出すのに手間取れば相手を待たせてしまいかねない。取引先との顔合わせの際、「名刺ケースがどこにいったかわからなくて」なんて事態になれば、相手へ与える印象は最悪だ。
必要なツールを的確に整理して収納できること。そのための構造になっているかどうか、ビジネスバッグを選ぶ際はチェックしてみてほしい。
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
収納構造 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
Incaseが誇る4つのスマートビジネスバッグ
豊富なラインナップを揃えるバックパックのほうの印象が強いかもしれないが、Incaseにも使い勝手のよいスマートビジネスバッグを展開している。現代に生きる多くのユーザーへ向けて「キャリングソリューション」を提供するIncaseは、ビジネスバッグというスタイルこそ理想のバッグだと考えるビジネスパーソンが少なくないことを理解しているからだ。
それも、Incaseがトランクケースやダレスバッグといった旧来の革張りのバッグと趣を異にしているのは、PCケースのメーカーであるという立脚点だ。ビジネスにおいてデジタルデバイスが核心的なツールであることを理解し、機能や使用感、デザインなど必要な要素をまとめ上げることで、現代のビジネスパーソンにとって魅力的なビジネスバッグを生み出している。
A.R.C. Brief
2022年8月に発売された「A.R.C. Brief」は、ガジェット類をはじめとする仕事道具を「美しく」「機能的に」「快適に」持ち運びができるブリーフバッグだ。メインファブリックには、水や汚れに強い撥水加工を施したリサイクルポリエステルを使用。仕事道具をきちんと整理ができ、出し入れの美しい所作と快適な仕事環境を提供する。
フロントパネルポケットには、小分けポケットのほかAirTagのための専用ポケットを装備。バッグの紛失予防に役立つ。
この他にも、スキミング防止用のセキュリティポケットやキャリーバー取り付けストラップ、肉厚なOrtholiteパッド付きショルダーストラップなど魅力的な仕様を採用。デザインも都会的で、スーツもジャケパンも違和感なくマッチする。
A.R.C. Brief
A.R.C. Tech Tote
「A Responsible Carry(責任を持って運ぶ)」の頭文字を冠したA.R.C.シリーズにおいて、新しいスマートビジネスバッグとして人気を博しているのが「A.R.C. TechTote」だ。小回りのきくコンパクトなサイズ感に加え、高い収納力と高性能を搭載。カジュアルはもちろん、ビジネスのシーンでも活躍する。
着脱可能なショルダーストラップが付属し、手持ちでも肩掛けでも利用できる2WAY仕様。普段の移動は肩掛けで、屋内やクライアントの前では手持ちで、とシーンに応じて使い分けられる。
メインファブリックには水や汚れに強い撥水加工を施したリサイクルポリエステルを使用し、裏地には、抗菌加工を施した生地を使用。フロントパネルポケットには小分けポケットが用意され、ツールを整理して収納しておける。
A.R.C. Tech Tote
City Brief 13”/16”
シンプル&モダンなデザインと、都市生活で欠かせないツールの収納性を突き詰めたCityシリーズ。その中で展開されている「City Brief」は、ビジネスパーソンからも根強い支持を集めたモデルだ。「360°プロテクション」が特徴で、360°施されたクッションでPCをしっかり保護。フロントの左右にポケットを設け、細かなツールを収納できる。
また、着脱可能なショルダーストラップを付属したことも、手持ちハンドルを収納できる構造なのも特徴だ。ショルダーバッグのように肩掛けしたり、ハンドルをしまってクラッチスタイルで持ったりと、多彩な持ち方を可能にする。
サイズは、13インチPC用と16インチPC用の2タイプから選べる。
City Brief 13”
City Brief 16”
Compass Brief 13”/16” With Flight Nylon
最後にご紹介する「Compass Brief」の特徴は、13インチ用で約0.42kgという、Incaseのビジネスバッグの中でも最高峰の軽さを誇る点だ。生地には、耐久性・耐摩耗性に強さを発揮しながらも軽量に仕上げたフライトナイロンを採用。表面にツヤ感があって品よく見せられることも、ビジネスパーソンから好評だ。
本体は軽量でありながら、着脱できるショルダーストラップには肉厚パッドを装備。PCや書類を入れて重量が増しても、このパッドによって負担感を低減する。このほか、フロントパネルにはペンホルダーも備えたジップ付きクイックアクセサリーポケットを装備したことで、利便性を高めている。
このモデルも13インチPC用と16インチPC用の2サイズを展開している。
Compass Brief 13” With Flight Nylon
Compass Brief 16” With Flight Nylon
A.R.C. Brief | A.R.C. Tech Tote | City Brief | Compass Brief | |
着脱式ショルダーストラップ | ○ | ○ | ○ | ○ |
タブレット収納 | ○ | × | × | × |
ボトルホルダー | × | ○ | × | × |
セキュリティポケット | ○ | ○ | × | × |
まとめ
PCや書類をシンプルに収納し、スマートに持ち運ぶ……ビジネスシーンにおけるバックパック利用の勢いが増した今でも、ビジネスバッグならではの魅力は色褪せない。理想とするスタイルを突き詰めた結果、ここで紹介したようなビジネスバッグのほうが自分にふさわしいモデルであることに気づいた人もいるのではないだろうか。仕事をさらに快適にし、よりよいワークライフバランスを目指すためにも、こうしたスマートビジネスバッグを活用してみてほしい。