現代人に欠かせないツールといえる、ノートパソコン。リモートワークが当たり前となった今ではビジネスを支える核となっているし、オフシーンであっても、大画面でのネットサーフィンや動画視聴を楽しむために常時携帯しているという人も少なくない。あらゆるシーンにおいて身近においておきたい存在となっている。
ノートパソコンを外へと持ち歩くニーズが高まるほど、注目されるのがパソコンケースだ。ノートパソコンをいっそう取り扱いやすくし、そして大切に保護できるパソコンケースの重要性について、あらためて解説する。
パソコンケースを利用するメリットとは?
大切なノートパソコンをしっかり保護できる
技術の向上とともにより堅牢な作りに進化してきているとはいえ、やはりノートパソコンは精密機器であり、その取り扱いには最新の注意が必要となる。
持ち出す行為において、もっとも危険なのが外部からの過度な圧迫だ。メーカーはボディに剛性の高い合金の使用や内部まで圧力が伝わりにくい構造にすることでリスクヘッジを行っているが、それでも全体に過度な圧力が掛かったり一点に力が集中してしまったりすると、ディスプレイの破損や内部回路の故障を生じさせかねない。たとえば人でいっぱいの満員電車では、約100kgfもの圧力がかかるという。重い書類の間に挟んでしまうようなこともあるだろう。
こうした圧力を少しでも低減するには、クッション性を備えたパソコン専用ポケットに収納するか、パソコンケースに入れて保護するのが望ましい。
社内での持ち出しに便利
パソコンケースが便利なのは、ただ単にパソコンを保護できるという点に留まらない。状況に応じて、簡易的なサブバッグ感覚で利用することもできるからだ。
たとえば社内でミーティングを行う際、ノートパソコンを中心にメモ帳や筆記用具、ちょっとした資料とともに移動する状況が生まれることがある。それらを裸のまま持ち歩こうとすれば不格好だし、途中で落としてしまうことも考えられる。かといって、それだけの荷物で通勤時のビジネスバッグを用いるのもおかしな話だ。このようなシーンに、パソコンケースはピッタリなバッグとして重宝する。
ノートパソコン以外の小物をどの程度収められるのか、製品ごとに違いがあるため、自分がどのようなアイテムを利用することが多いのか見極めたい。
複数のバッグを使い分ける人に最適
その日の着こなしやTPOに応じてバッグを使い分けている人にも、パソコンケースは役立つ存在だ。
日常的に複数のバッグを活用する場合、度々荷物を入れ替える必要があり、その手間や入れ忘れによるミスがネックになる。Incaseの製品を含め、昨今のバッグにはパソコンを収納するポケットを備えたモデルも数多く存在するが、ノートパソコンと一緒に利用するマウスやケーブル、SDメモリといった周辺小物は別ポケットに仕分けしていることが多い。これらをパソコンケースに一括収納できていれば移し替えの手間も減るし、入れ忘れて「仕事ができなかった」というような事態を未然に防ぐことができる。
こうした点からも、パソコンケースを利用するメリットは大きい。
パソコンケースに求められる5つのポイント
ジャストなサイズ感であること
パソコンケース選びにおいて大前提となるのは、サイズ感の見極めだ。
バックパックやトートバッグといった一般的なバッグの場合、突発的に荷物が増える状況も考えられるため、収納容量にはある程度の余力があることが望ましい。それに多少サイズが大きくても、あまり悪影響を及ぼすものではない。
しかしパソコンケースの場合、余分なスペースはデメリットにしかならないことがほとんどだ。パソコンケースのメイン収納に余白があっても別の荷物を入れることは難しいし、ノートパソコンが中で動き回ってしまっては「精密機器の保護」という観点でよろしくない。バッグのスペースも無駄に占拠してしまう。
ノートパソコンのサイズは、液晶画面のインチ数がひとつの目安になる。自分が保有しているノートパソコンのサイズを確認し、最適なパソコンケースを選ぶようにしたい。
適切なクッション性を備えていること
パソコンケースが持つ「精密機器の保護」という目的を果たすには、適切な耐衝撃性を備えていることが重要だ。
パソコンケースは、外側に堅牢な硬質素材を用いたハードケースと、表地と裏地の間にクッション材を挟んだソフトケースの2タイプに大別できる。一般にハードケースのほうが耐衝撃性が強く、中には落下衝撃に耐える製品もあるほどだが、重量があってサイズが大きくやや取り扱いにくい。一方のソフトケースは一定程度の耐衝撃性があり、軽量で取り扱いやすいのが特徴だ。
ソフトタイプのパソコンケースを選ぶ場合は、実際に指で触ってみるなど、確かなクッション性を備えていることを確認できるといい。
開け閉めしやすい作りであること
至極当然の話であるものの、意外と見落としがちなのが開け閉めのしやすさだ。
パソコンケースはノートパソコンを保護するための製品であり、通勤・通学時や社内での移動など、保護が必要なたびに利用することになる。このとき、開口部は完全に閉めるのが基本だ。「ジッパーを開けた状態で上下逆に持ってしまい、ノートパソコンが落ちてしまった」なんてことがあってはいけない。
そのためパソコンケースは頻繁に開け閉めする製品であり、操作に引っかかりや必要以上の手間を感じてしまうと、利用が億劫になってしまいかねない。その結果「面倒で使わなくなってしまった」となってしまっては、もったいない。
ジッパーであればスムーズに開閉できることや、持ち手をつまみやすいこと。パソコンを出し入れしやすいことを確認しよう。
感触のいい質感であること
パソコンケースをサブバッグ的に活用するなら、持ちやすさも考慮しておきたい。
パソコンケース単体で持ち歩く場合は底部を片手でクラッチすることになるため、底部周辺に凹凸が少なく、違和感なく持てるデザインであることが重要だ。縫製が少なく自然な曲面が設けられていたり、ハンドルが備わっていたりすればなおいい。
使用されている素材の質感も見逃せない。触っていて心地よさを感じる表地で、適度なクッション材も配置されていれば、長い時間でもストレスなく利用しやすい。素材は見た目において重要なポイントだが、パソコンケースにおいてはその触り心地まで気にしておきたい。
小物収納の有無を見極めること
ノートパソコンを使う際、他にどのようなツールが必要になるだろうか? 操作性を高めるマウスや電源確保のためのケーブル、メモ書きに使うペン&メモ帳、データのやり取りにいる外部メモリ、映像視聴に欠かせないBluetoothイヤホン、あると便利な電卓……パソコンケースにはちょっとしたポケットを備えたモデルもあり、そこにまとめて収納しておけば、社内での移動やバッグの入れ替えといった際に便利だ。
あくまでノートパソコンの収納&保護がメインであり、過度な期待は酷だが、自分のスタイルに合った小物収納を備えた製品を選びたい。
Incaseが自負するパソコンケースのクオリティ
Incaseは優れたプロテクト性とモビリティ性を備えたバッグ&ケースを提供する米国・カリフォルニア発ブランド。Apple社の公式パートナーブランドとしてMacBookのためのバックパックを生み出してきたことでも有名だが、当時のApple関係者の目に留まったのはIncaseのケースだった。Incaseはノートパソコンやガジェットを保護するケース製造が創業の原点で、そのクオリティの高さをAppleが認めたことでバック開発も推し進めることになった。
そのため、Incaseはパソコンケースにおいても実用的で魅力的な製品を展開し、その製品づくりに自負を持っている。
現在、13インチ用のパソコンケースとしてラインナップされている3モデルをご紹介する。
Facet Sleeve with Recycled Twill 13"
環境に配慮したリサイクルポリエステルに耐久撥水加工を施したパソコンケース。ジッパーをL字にレイアウトすることで、取り出しやすくしているのが特徴だ。
① 生地には300デニールリサイクルポリエステルを採用。ツイル(綾織)を採用することで糸密度を高めて耐久性を向上するとともに、上品な雰囲気を高めた。耐久撥水加工も施している。
② 開口部は大きく開くL字使用。側面にはササマチをつけることで、スポッとノートパソコンが転落してしまわないようにしている。
③ ジッパーの引き手の先端には円筒状の樹脂素材を設け、グリップ感を向上。ジッパーにはポリウレタンコーティングを施し、水の侵入を抑制する。
④ メイン収納内部に2つのポケットを装備。スマホやケーブル、マウス、メモ帳などを収納しておける。
Compact Sleeve in Flight Nylon for MacBook Pro 13"
MacBookの収納に合わせ、洗練されたフォルムを目指したモデル。生地には軽量&高耐久のフライトナイロンを用いた。
① 元々はフライトジャケットに使用されていたフライトナイロンを採用。210デニールの細糸を使い高密度に織ることにより、軽量性を維持しながら耐久性・耐摩耗性を高めた。撥水加工も施されている。
② 開口部はジッパーを使った半開式。起毛した裏地により、キズや衝撃からの保護力を高めている。
③ ジッパーの引き手にはレザーを採用。エレメントが表に出ないよう裏使いしたことでも品よく仕上げている。
④ 外側にポケットを1つ装備。必要な周辺機器をまとめて収納しておける。
Neoprene Classic Sleeve for MacBook 13"
ガジェットの保護やダイビング用のウェットスーツにも使われているネオプレン素材のケース。不要なものを一切省いたミニマムなデザインが魅力。
① クッション性が優れた合成ゴム素材であるネオプレンを採用。伸縮性にも優れ、触り心地がいい。
② 開口部は半開式。起毛裏地を使用し、ノートパソコンに小キズがついてしまうリスクを避けられる。
③ ジッパーの引き手はメタルに樹脂を組み合わせたもの。Incaseのロゴが目印にもなっている。
④ メイン収納以外にポケットはなし。シンプルに使いたい人に向く。
周辺機器が多くなりがちな人にはユーティリティーポーチが便利
周辺機器が多くなりがちで、パソコンケースのポケットには入りきらないという場合は、別途ユーティリティーポーチを用意するのも手だ。細かい収納スペースを設けたモデルならツールを整理整頓でき、必要なときに迅速に取り出すことができる。
Incaseにも、そうしたユーザーのニーズに応えた製品を用意している。
Nylon Accessory Organizer
ケーブルやイヤホン、マウスなどの周辺機器をまとめて収納できるユーティリティーポーチ。
バタフライ開閉で中身が見やすく、ひと目で全体を確認できる。素材には耐久性・耐摩耗性に強さを発揮しながらも、見た目は上品でしなやかさが特徴的なフライトナイロンを採用。メインコンパートメント入口にはコンシールファスナーを採用し、水やホコリ等の侵入を防ぐ。
パソコンケースにしかないメリットがある
ニューノーマル時代となってリモートワークが当たり前となり、パソコン用ポケットを設けたバッグも増えている。そうしたバッグはもちろん便利だが、ここで解説してきたように、パソコンケースがあるからこそ叶えられるメリットも多い。
パソコンケースの利用を検討しつつ、自身のスタイルを突き詰めてみてほしい。